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 少しずつ春めてきました今日この頃、みなさまいかがお過ごしでしょうか。今月号は、日米で公開された、映画「沈黙」についての考察を、JCFN理事である高橋秀典先生より、また、2月に行われました、RJC (Reaching Japanese for Christ )カンファレンスの証を、Equipper ConferenceのRJCトラックでも活躍してくれた、アリソン・スミス姉より寄稿していただきました。

 日本での宣教についてそれぞれが考える機会として用いられれば幸いです。
 

 
「たましいの救い以上の救い」
高橋秀典師
(立川福音自由教会牧師、JCFN理事)

  遠藤周作の『沈黙』が映画化され、話題になっています。この小説は、江戸時代初めの悲惨な現実を描写しています。日本の権力者は、ポルトガル人神父を匿った日本人信者を次々と殺します。最後に主人公の目の前で三人の日本の信者を、穴吊りの拷問に会わせながら、彼が棄教するまで、彼らを苦しめ続けると脅します。その際、彼は、「お前は彼らよりも自分が大事なのだろう。少なくとも自分の救いが大切なのだろう。お前が転ぶと言えばあの人たちは穴から引き上げられる。苦しみから救われる」と迫られます。その後、彼は「最も大きな愛の行為?」として、踏絵を踏もうと決心したと描かれます。


 現代の日本でも、先祖崇拝を大切にする家族の中からクリスチャンが生まれると、「おまえの信仰のせいで、みんなが迷惑するのがわからないのか・・・」と責められることがあります。江戸時代のキリシタン絶滅の手法は、今も残っているとも言えましょう。

『沈黙』で描かれた当時の教えでは、「たましいの救い」という極めて個人的なことに焦点が当てられますが、それでは「お前は自分の救いのために、他の人を犠牲にしている」という非難から自由になることはできません。もしそこで、キリスト者の使命が、「世界を神の愛と平和で満たすために、それを妨げるサタンの勢力と戦う」ことと定義されていたら、違っていたのかもしれません。事実、踏絵を踏んだ神父たちは、幕府の手先とされ、布教とは正反対の、日本からキリスト信仰を根絶やしにするための働きにつかされました。サタンに一歩譲ったら、サタンの手先にされてしまったのです。

 ですから、イエスは驚くほど厳しく、「人の前で、わたしを知らないと言うような者なら、わたしも天におられる父の前で、そんな者は知らないと言います・・・わたしより父や母を愛する者は、わたしにふさわしい者ではありません。また、わたしよりも息子や娘を愛する者は、わたしにふさわしい者ではありません」(マタイ10:33、37)と言っておられます。つまり、ときに、親や子どもを助けるためであってさえも、イエスへの信仰を人前で否定することは許されないというのです。ただ、そこでは、家のために個人が犠牲になるような「見せかけの平和」を壊すことによって、個々人の主体性を生かしながら真の家族愛を生み出すという、神にしか造れない平和(シャローム)が目標となっています。

 しかし、日本の社会では、「和を以って貴しと為し、忤(さから)ふることなきを宗とせよ」という神話的な同調圧力が強く働き、目に見えない「踏絵」のようなものいつも目の前にあるのかもしれません。私自身も小さいころから人の目ばかりを気にして生きてきました。ただ同時に、そんな自分を軽蔑していました。ですから、学生の頃、小説『沈黙』を読みながら、自分の心の奥底の葛藤が刺激されたせいなのか、「こんな面倒な世界に足を踏み入れるなら、自分の人生は大変なことになる・・」としか思えませんでした。しかし、それから間もなく、アメリカに一年近く留学する中で、恐れから解放され、福音を信じることができました。沈黙する神ではなく、生きて働く神を見させていただけたからです。

 イエスはご自身の弟子たちが信仰のゆえに捕らえられることを予告しながら、「彼らに捕らえられ、引き渡されたとき、何を言おうかなどと案じるには及びません。ただそのとき自分に示されることを、話しなさい。話すのはあながたがではなく、聖霊です」(マルコ13:11)と言っておられます。多くの人は、不安の先取りをしながら信仰の一歩を踏み出せずにいますが、「ときが来たら、聖霊が知恵と力を与えてくださる」というのが、私たちの信仰です。

 しかも、私たちの信仰の一歩は、「見せかけの平和」を崩し、真の平和が全世界を満たすことへの一歩になるのです。救いのゴールは、私たちひとりひとりのたましいの救いという以前に、神の平和(シャローム)が世界を満たすようになることです。使徒ペテロは信仰のゆえに様々な苦しみに会い、混乱を目の当たりにしながら、「しかし、私たちは、神の約束に従って、正義の住む新しい天と新しい地を待ち望んでいます」(Ⅱペテロ3:13)と告白しています。

* 高橋先生の「沈黙」についてのさらに詳しい考察が、月刊誌「舟の右側」3月号(地引網出版)に寄稿されています。ぜひ合わせてお読みください。

 
RJC カンファレンスの報告と証 
アリソン・スミス
 
 ここ数年、神様は私に日本人に対する思いを与えてくださっています。彼らの絶望や傷がキリストによって満たされること、そして彼らによって主の御名があがめられるのを見たいと願っています。日本への旅行、日本人ミニストリーへの関わり、日本語教会への出席、そして、イクイッパー・カンファレンスなどを通して、神様が多くの日本人たちの内にどのように働いてくださったか、証を見たり聞いたりして、大いに励まされています。神様は日本人をお忘れにならず、彼らの内で働いておられるのです!
    私は2月に行われたRJCインターナショナル・カンファレンスにはじめて参加しました。1日だけの参加でしたが、カンファレンスを通して恵みとチャレンジを受けました。

    RJCカンファレンスは、日本人ミニストリーに関わる人たちが集まり、互いに分かち合う場です。また、他の人たちから分かち合われることを通して、チャレンジを受け、また励まされる場です。日本から、アメリカから、また他の国から、神様が愛してやまない特定の国(日本)に対しての愛、という共通の思いを持った人たちがともに集まる姿を見るのは、美しいものでした。日本語で賛美すること、様々な地域で行われている日本語ミニストリーや日本人に仕える人たちの働きのために祈ること、レイ・シドニーさんとともにゴスペルを歌うこと、すでに行われている日本人ミニストリーについて分かち合うこと、新しい人と出会うこと、集会やセミナーを通して、ミニストリーに仕える人たちの話を聞き、励ましあえること。。。すべてが恵みでした。
 
 カンファレンスを振り返ってみると、多くの情報が提供され、そこから持ち帰ることができることがたくさんありました。あるセミナーでは、河野勇一先生が、ルカ15章から3つの例え話を話されました。失われた羊、失われた銀貨、そして放蕩息子がどのように、命、目的、そして、関係の回復をあらわしているのかを分かち合ってくださいました。夜のセッションで、河野先生は失われた銀貨の例えについて、その銀貨がどれほどの価値と特別な目的をもっていたか、さらに詳しく堀り下げて話してくださいました。それはちょうど私たちと同じようなもので、多くの日本人たちは(日本人だけでなくすべての人たちですが、)何かを「する」ことや、だれかに「なる」ことの中に自分の持つ価値を探そうと努力していて、神様が与えてくださったその人の持つ本当の価値を知らないのです、とおっしゃいました。河野先生のこの例え話についての講義は、私に新しい深い意味をもたらし、またこの話と日本文化との関係性を教えてくれました。
 
 私の参加した2つ目のセミナーは、語学習得についてでした。キム真鍋理恵さんが、語学を学ぶときに踏むべき実践的なステップを教えてくれました。このセミナーと他の人たちとの会話を通し、効果的なコミュニケーションのための新しいツールとして、日本語を学ぶことの大切さをもう一度覚えさせられました。この分野は実は私にとって大きな葛藤です。日本語を学ぶには時間がかかるので、つい英語で話すことの安易さにかまけ、日本語を学ぶという大きな課題に対してやる気が起きないのです。でもこのセミナーを通して、言語を学ぶということは、毎日、自分ができる範囲に細分化した、ほんのすこしのことだけを集中して学び、そして、何回も繰り返すことだと教えられました。まだまだこれからですが、全部をいっぺんに学ぼうとするよりは、少しは負担に感じずにすみそうです。
 
 セミナーや全体集会に加え、テーブルごとのテーマ・ディスカッションがあり、短い時間で、様々なトピックが取り扱われました。クスマン典子さんは、日本人に福音を伝えるとき、聖霊の働きがとても大切だということをもう一度思い起こさせてくれました。カレン・エルリックさんは、日本という背景の中での礼拝賛美について分かち合ってくださいました。教会で育った私にとって、賛美はいつも生活の一部でした。しかし、多くの日本人にとってはそうではないのです。以前私は、日本人たちがどうして、教会では歌を歌うのか?ということについて、戸惑っている理由がよくわからなかったのです。このことを理解することは日本人宣教に関わる者として、覚えておくべきことだな、と思いました。最後のディスカッションでは、アン・クレシニさんが、日本人たちと日々ともに生きる中で「イエス様がじわじわとにじみでること」ついて話すテーブルへいきました。これは、カンファレンス中一番衝撃的かつチャレンジなことでした。私の中にイエス様が生きているのが他の人にわかるようにどうやって生きたらいいのでしょうか。この質問には簡単な答えはありません。アンさんは、彼女の個人的な経験や事柄からこの答えを引き出すための助けとなることを分かち合ってくれました。キリストが明らかになるような生き方は、受動的なものではなく、祈りや御言葉の知識によって特徴づけられます。キリストが自分の内に何をしてくださったか説明する準備をしなければなりませんし、キリストがそうされたように人々を愛すること、仕えること、そして、キリストを分かち合う人々の持つ文化を知ることなどが必要なのです。これは、イエス様が私の内に生きておられることが明らかになるために特に私がチャレンジされたほんのいくつかのことにすぎません。

 私は自分の行った、セミナーやテーブル・ディスカッションのことしか話すことができませんが、そのほかにもたくさんのセミナーやシェアリングのときが持たれ、RJCの参加者たちは大いに祝福されていました。私の経験は、多くの経験と知恵を持った人たちが分かち合ってくださったことの中の、ほんのすこしに触れたにすぎません。まだまだ、これからも日本人のコミュニティやミニストリーに関わっていくにあたって、RJCカンファレンスから学んでいかなければなりませんし、実践していかなければなりません。神様が私を日本へ召し続けてくださる限り、まだまだ日本の文化背景の中でキリストの愛を日本人にどのように伝えていけばよいか、学び、体験していく必要があります。
 RJCは神様が私を導いてくださる旅の一つのピースにすぎませんが、分かち合われたことが私をはじめ、参加した人たちによって神様の栄光のために、そして、日本の人たちに主の御名が知られるために用いられることを願います。

 
 
岡田主事、無事出産しました!
去る2月17日、岡田主事が無事女の子を出産しました!名前は、咲希(さき)ちゃんです。(3,556g・50.7cm)母子とも元気にしています。岡田ファミリーの祝福とトランジションのためにお祈り下されば幸いです。
 
イクイッパー・カンファレンスのビデオ、音源をホームページにアップしました!
 
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北米秋季特別献金の報告
 
北米の秋季特別献金のためにご協力くださり、ありがとうございました。
以下のようにご報告させていただきます。

北米事務所・最終報告
献金額:19,620ドル
達成率:目標額1万5000ドルの130.80%

豊かに必要を満たしてくださった主に感謝します!

 

「帰国者ワークブック社会人・駐在&ファミリー編パイロット版」
好評配布中!

待望の帰国者ワークブック社会人バージョン、パイロット版が出版されました。従来の逆カルチャーショックへの備えに加え、日本社会で働くこと、帰国子女の適応、子育て、日本の教会のこと等、日本の社会でキリストを証する者として整えられるために、ぜひお用いください。お申込み、お問い合わせは、日米JCFN事務所まで。
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「年間維持会員」受付中
 
維持会員の会員任期はお申し込みの時期にかかわらず、7月〜6月になります。
2016年度の「年間維持会員」を受け付けます。
「年間維持会員」とは、維持献金(年間3,000円/30ドル)をもって、
JCFNの働きをご支援いただく会員になります。
よろしくお願いします。

 
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帰国者セミナーのビデオ(イントロ+全4回)が完成しました。ぜひ、帰国準備のためにお用いください。画像をクリックするとイントロビデオを見ることができます。セミナーのビデオ全セッションはJCFNウェブサイトからご覧いただけます。
 
Second Level メンターシップカンファレンスのお知らせ
 
テーマ:  「一緒に歩こう!- 主の光の中で、キリストの似姿に変えられるために 」
「あなたがたは、以前には暗闇でしたが、今は主に結ばれて、光となっています。光の子として歩みなさい。」(エペソ5:8)

日時:6月2日ー4日
場所:Calvin Center 13550, Woolsey Road Hampton, GA 30228
講師:ケン・ミルハウス師
詳しくはこちら

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