会報(月報、年報)
 主の御名を賛美します。

 日本で開催します、全世界からの帰国者コンファレンス・GRC18(Global Returnees Conference)の開催まで2ヶ月を切りました。今月の月報では講師のお一人、山﨑ランサム和彦先生より期待をお届けいたします。
 また、EC17の余韻もまだまだある中、行われたワークショップの中から、「Holy Discontent」をご紹介します。

 
【GRC18への期待】
 
主と共にあるアイデンティティ~GRC18への期待
山﨑ランサム和彦
GRC18主講師
 
 みなさん、こんにちは。GRC18で聖書講解を担当させていただく、山﨑ランサム和彦です。

 私の名前にある「ランサム」はミドルネームではありません。「山﨑ランサム(Yamazaki-Ransom)」がファミリーネームです。アメリカ人の妻の旧姓がRansomで、結婚したときに複合姓にしました。日本とアメリカの両方の文化を結合した、キリストにある新しい文化を創りだしていきたいという願いから、二人の名前をつなげることにしたのです。それ以来、私たち夫婦、そしてその後与えられた3人の子どもたちも、「山﨑ランサム」家に属する者、という新しいアイデンティティに生きるようになりました。

 GRCの参加者は、海外で生活した経験を持つ方が多いと思います。そのような帰国者の方々は、名前を変えるとまではいかなくても、さまざまなアイデンティティの変化を経験してこられたと思います。海外では「外国人」「エスニック・マイノリティ」としてのアイデンティティ、そして日本に帰ってきてからは「帰国者」のアイデンティティ・・・海を渡る前の自分と、帰って来てからの自分は同じではありません。

 何より、みなさんの多くは、海外でクリスチャンになるという大きなアイデンティティの変化を経験されたと思います。日本にいた時は知らなかった天地の創造主なる神さまを知り、イエス・キリストの十字架の愛を知って、主のために生きる存在に変えられた。これは喜びに満ちた、すばらしい大変化です! 日本に帰ってきたみなさんは、以前の自分と同じではありません。イエス・キリストにあって、神さまの子どもとして新しく生まれた存在なのです(ヨハネ1:13、2コリント5:17、1ペテロ1:3)。みなさんはこの世にありながら、天の国籍を持つ者に変えられました(ピリピ3:20)。

 けれどもその一方で、アイデンティティが変わることによって、大きな困難にぶつかることもあります。

 自分が変わると、世界に対する自分の見方も変わりますし、自分に対する周囲の見方や態度も変わります。私は日本でクリスチャンになりましたが、それでも6年間のアメリカ生活を通して、さまざまな葛藤を経験しました。そして「帰国者クリスチャン」という新しいアイデンティティをもって日本で生活し始めた多くの人々が、異教社会のプレッシャーや日本のキリスト教会への違和感など、さまざまな困難を経験しておられるのも見聞きしてきました。GRCに興味を持って参加したいと考えている方々には、そんな悩みを持っている人が少なくないかもしれません。

 そんなとき、イエス・キリストに目を向けてみてください。

 イエス・キリストは、神の御姿である方なのに、身を低くして人として生まれてくださいました(ピリピ2:6-8)。いわば、天と地を一つに結びあわせた新しいアイデンティティを持ってくださったのです。しかし、主にとってこの世は生きやすい世界ではありませんでした。「この方はご自分のところに来られたのに、ご自分の民はこの方を受け入れなかった」からです(ヨハネ1:11)。それでもイエスさまは受肉したご自分のアイデンティティを放棄されることはせず、十字架の死に至るまで、それを生き抜いてくださいました――ただ私たちへの愛ゆえに。ですから、主はみなさんの悩みや苦しみに共感してくださるお方です。

 GRC18のテーマは「Dwell~主は私達と共に住む~」です。イエス・キリストが、日本に生きる私たちとともに歩んでくださるのです。教会で働かれる聖霊を通して、そこで語られる聖書のみことばを通して、神の家族である兄弟姉妹との交わりを通して、そのことを体験することができます。GRC18がみなさんにとって、このアイデンティティ、「主と共にあるわたし」を実感する機会となることを、心からお祈りしています。

 
1970年大阪生まれの神奈川育ち。大学2年生の時にイエス・ キリストと出会って受洗。東京大学教養学部卒。同大学院理学部修士課程修了。博士課程在学中にフルタイム献身する。アメリカ人の妻と1999年に結婚。2000年に家族とともに渡米、ベテル神学校(セントポール)とトリニティ神学校(シカゴ郊外)で学ぶ。新約聖書の研究により哲学博士号を取得。2006年に帰国後はリバイバル聖書神学校で教え、同校校長、日本福音主義神学会中部部会理事長を務める。2018年4月より聖契神学校教務主任、鶴見聖契キリスト教会協力牧師。著書に『平和の神の勝利』(プレイズ出版)、The Roman Empire in Luke's Narrative(T & T Clark)ほか。ブログ「鏡を通して」を随時更新中。ティーンエイジャーの3人娘がいる。
 
【EC17ワークショップ】
 
Holy Discontent〜ビジョンの原点に迫る〜
川田牧人
 
 「神様の御心が分からない。」「神様に用いられていて凄いな〜主の召しに応答するってこういう事なんだろうな〜と思う人たちは周りにたくさんいるけど、自分は何に召されているのか分からない。」「趣味や好きな事はいろいろあるけど、それが神様から与えられている召しなのかどうか分からない。」「分からないがゆえに、何もできないでいる。」

 こんな悩み、誰でも一度は抱えたことがあるのではないでしょうか。今抱えているという人も少なくはないと思います。EC17では、このトピックを中心としたワークショップを担当させて頂きました。ここでは、そのほんの一部をシェアさせて頂きたいと思います。何か決定的な答えは見つからないかもしれませんが、イエス様に救われて新しくされた人生を主に捧げていくために、小さな励ましとなれば幸いです。

 神様の御心に耳を傾ける方法はいろいろありますが、ここでは Holy Discontent という方法を紹介したいと思います。この言葉は日本語だとどうしてもぎこちなくなってしまいますが、「聖い不満」、あるいは「聖なるモヤモヤ」と言うことができます。不満、モヤモヤ、これが自分の召しとどう関係があるのでしょうか。人それぞれ、いろいろな不満を抱えていると思います。しかし、その不満が神様の御心と重なる時、聖い不満となるのです。つまり、神様の視点でこの堕落した世の中を見る時、「このままではいけない!」「これだけは放っておけない!」「もう我慢できない!」と何度も心に迫ってくること、それが聖なるモヤモヤ、Holy Discontent なのです。

 旧約聖書に登場するネヘミヤは、この聖なるモヤモヤを通して神様に用いられた人物の一人でした。ネヘミヤは、自分の故郷であるエルサレムの城壁がバビロン捕囚の頃から崩されたままであり、捕囚からのがれて生き残った者たちは非常な困難の中にありそしりを受けていると聞いた時、非常に悲しみました(ネヘミヤ1:3-4)。「このままではいけない!」と思ったのです。それだけではなく、これがイスラエル人の罪の結果であったことを告白し(1:6-7)、神様の御言葉を思い出し(1:8-9)、神ご自身が自分の心を動かされていると確信し(2:12)、城壁を建て直すために立ち上がるべきなのは自分だと悟りました(1:11)。ネヘミヤは、神ご自身が再建を成功させてくださることによって、イスラエルの神は今も生きておられる全知全能の方であることを証明したかったのです(2:20)。その結果、神様はネヘミヤを大いに用いて、捕囚から140年間崩されたままだった城壁をたった52日で再建されました(6:15)。そして、ユダヤ人をそしっていた回りの諸国民たちはみな恐れ、この工事が神によってなされたことを知ったのです(6:16)。

 格好いいですね。私たちも、ネヘミヤのように主の召しに応答していきましょう。…と言って終わりたいところですが、それが難しいから、御心だという確信が持てないから、失敗を恐れてしまうから、悩むんですよね。というわけで、最後に、EC05で清野勝男子先生が担当されていた「世界宣教」というワークショップからのひとコマを紹介して終わりたいと思います。御心を間違えてしまったらどうすればいいのか、という問いかけに対して、先生はこうお答えになったそうです。

 「御心じゃなかったらどうするのってねぇー。大切なのは、あなたの動機でしょう。自分の動機をよく吟味して、本当に、誠実に神様のために働きたい、宣教地に出たいと思ったなら、神様の御心はどうかなんて、そんなに心配しないくていいんですよ。神様はダイナミッックなお方ですよー。主に喜ばれることをしたいと心から願っているなら、主はあなたをどうにでも用いることができるんですから。」[1]

 神様は私たち一人一人をユニークに創造してくださいました。育った環境、今置かれている場所、趣味、特技、性格、それぞれ違うからこそ、その人にしか応答できないモヤモヤを神様は与えて下さるのだと思います。そのモヤモヤに気付いたら、それを通して主に仕えたいという思いがあるなら、祈りつつ、主に信頼しつつ、大胆に踏み出してみればいいと神様が今語りかけて下さっているのではないでしょうか。



[1]http://d.hatena.ne.jp/mmesachi/20060108/1136773478

*このワークショップの音声をこちらのリンクから聞くことができます。

 
 

GRC18: Global Returnees Conference

日時:2018年5月2日~5日
場所:ホテル エバーグリーン富士(山梨県)
テーマ:「DWELL〜主は私達と共に住む〜」
テーマ聖句:ゼカリヤ2:10−11(新改訳)(新共同訳2:14−15)
「シオンの娘よ。喜び歌え。楽しめ。見よ。わたしは来て、あなたのただ中に住む。――主の御告げ――その日、多くの国々が主につき、彼らはわたしの民となり、わたしはあなたのただ中に住む。あなたは、万軍の主が私をあなたに遣わされたことを知ろう。」
講師:渋沢憲一師、立山仰師、山﨑ランサム和彦師

http://globalreturnees.org

お申込み受付中!
こちらから
*最終締切は4月6日*

GRC18スペシャルプログラム、C-linkミーティングのご案内

C-linkミーティング(Creative link:「くりんく」と読みます) は、これまでの教職者ネットワークから始まったネットワークが更に発展することを期待した集まりです。これは、帰国者ミニストリーを切り口に神様が今日与えてくださっている日本と世界宣教の可能性について共に学び、祈り、分かち合い、次のステップを求める素晴らしい機会です。

  日時:GRC18の初日 2018年5月2日(水)14時から18時
  場所:GRC18の会場 
  対象者:*帰国者ミニストリーに関わっているリーダー
      *教職者(牧師・宣教団体スタッフ・ミニスター・教団宣教代表者)
      *宣教に興味のある方
  目的:帰国者ミニストリーを切り口に、新しい宣教協力の可能性を求める。
  内容:
   ◎4つケーススタディから学ぶ宣教のキーワード
   *帰国者フォローアップのために教団・教派を超え、地域にある教会が協力して行うミニストリー
   *地域教会に帰国者が紹介する新しい世界宣教の可能性
   *帰国者を宣教師として送り出すことによって世界宣教に直接関わる。
   ◎テーブルディスカッション
  参加費:無料
  申込み:GRC18の大会申込みとは別に、事前申込みをお願いします。
      C-link申込書ヘのリンク

*続けてGRC18本大会に参加(夕食・集会)される方は本大会の申込が必要になります。詳細は事務局までこのメールアドレスはスパムボットから保護されています。閲覧するにはJavaScriptを有効にする必要があります。ください。

 
日時:2018年5月28日~30日
場所:Judson University, IL
テーマ:Crazy Peace ~主の平安の中に生きる~
テーマ聖句:ピリピ人への手紙 4:4-7
4:4 いつも主にあって喜びなさい。もう一度言います。喜びなさい。 4:5 あなたがたの寛容な心を、すべての人に知らせなさい。主は近いのです。 4:6 何も思い煩わないで、あらゆる場合に、感謝をもってささげる祈りと願いによって、あなたがたの願い事を神に知っていただきなさい。4:7 そうすれば、人のすべての考えにまさる神の平安が、あなたがたの心と思いをキリスト・イエスにあって守ってくれます。
講師:鍵和田哲男師

http://central.jcfn.org

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*早割は4月16日まで*

 
 
 
 
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