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尾関祐子・黒田摂
JCFN北米主事

JCFNアメリカ側の主な活動は、帰国者を宣教のために整え日本に送り出すことですが、実際に、主事が「整え」の部分に直接関わることのできる人たちは残念ながら多くありません。自分たちのいる南カリフォルニアでのバイブルスタディやスモールグループやJCFN関係の地域集会、また修養会の参加者以外とは、情報提供レベル以上の接点がないことが多いからです。

情報提供、それは、不十分なフォローアップ

この「情報提供レベルの接点」というのは、「知り合いの学生が今度日本に帰りますが、近くの教会情報を教えて欲しい。」という類のものです。実際2007年度は、依頼総件数の半分以上の170件ほどがこのような類でした。しかし依頼を受け、教会の「情報提供」がどれほど帰国者たちに役に立つのでしょうか?ある程度集会や修養会を通して日本人クリスチャンたちとネットワークがあり、帰国に際して知識や訓練を受けた人たちですら、帰国後の歩みは波乱万丈なことが多く、教会を離れてしまうことがあります。単に教会情報を渡し、「日本に帰ったら行ってみてね。」と言うだけでは決して十分ではありません。もしそれで帰国者がしっかり教会につながるのであれば、フォローアップのミニストリーなどなくても、イエローページやヤフー、グーグルで十分です。

必要性と積極性の欠如

ですから、そういう依頼者にも、教会だけでなく、近くにいるクリスチャンやスモールグループ(SG)の情報を合わせて紹介したり、「必要だったら教会の牧師先生に直接こちらからコンタクトを取りますので。」と言ってみたり、もしくは、帰国前後の準備になるように、「帰国者応援キット」というCDやバイブルスタディのセットなどをプレゼントするのですが、情報提供のみで終わってしまうのがほとんどで、結局、帰国者の名前や情報が分からないままになるケースも少なくありません。これは依頼者だけの問題ではなく、帰国者たちが積極的に情報を得る必要があると思っていないことを示しているのかもしれません。

sg.jpgフォローアップに本当に必要なもの

フォローアップで本当に必要なのは、情報ではなく、帰国者を支えるクリスチャンコミュニティの提供です。オンラインやイエローページで探してくる教会の住所と電話番号ではなく、一緒に集まって祈り合い、信仰的に厳しい状況の中でイエス様の前に出るように促し、御言葉で励ましてくれる血の通ったクリスチャンの兄弟姉妹です。そして、帰国者がその交わりにつながるには、自然発生的なコネクション、継続的なフォローが必要です。そして、それを実現できるのが、実際に帰国者同士が知り合い、交わることのできるecのような修養会であり、祈り合い、支え合うことのできる場所、スモールグループなのです。

「新規帰国者フォローアップの充実化」を目指して

JCFN日本側の2008年度の活動目標は「新規帰国者フォローアップの充実化」です。継続的に帰国者たちが相互サポートしているSGに新しく帰国した人たちを迎えることができるように働きかけています。そこで、日常生活における信仰の喜びと葛藤を分かち合い、SGメンバーを通して自然に教会につながります。また、その帰国者たちが自分の宣教がどこであるのかを知り、受け止めていく中で、そこに更に新帰国者や帰国者の友人たちが加えられていく…というサイクルができることを祈り願っています。しかし、この道のりは平たんなものではなく、様々な課題に継続的に取り組むことは不可欠です。

スモールグループ不足

フォローアップされる必要のある帰国者は日本各地へ帰国します。帰国者のいるところにSGがなければ、元も子もありません。ですから、SGがない場合は、その帰国者がクリスチャンの場合、SGを始めるように勧め、すぐにでもSGが始められるように助けます。今、日本には30個の登録されたSGがありますが、まだまだ足りません。一年間に1600人の帰国者がいるのですから、100個のSGが各地に欲しいところです。sg2.jpg

不思議なのは、SGがないところで、SGをすることを決意する人が立てられると、その同じ町に新しい帰国者が帰っていくことです。どうしてここまで立て続けにこの場所に帰国者が帰るのだろうと、フォローアップをしながら思わされたことが今までに何度かあります。

新帰国者がスモールグループに、スモールグループが新帰国者に出会える場

帰国したばかりの人がすぐにSGにつながることができればいいのですが、これがなかなか難しいのです。昨年度は、帰国者が必要としているセミナーを提供し、そこでSGを体験してもらい、紹介するということをしていましたが、問題は帰国したばかりの人がそういうセミナーに参加しないということと、SGのメンバーがそのセミナーにいないので、自然発生的な出会いや関係作りができないということでした。

今年は、もっと新しい帰国者が参加しやすいイベントをし、また、どのようにすでに今あるSGのメンバーにこのイベントに関わってもらって、彼ら自身がSGに来る人たちとコンタクトを取っていくことができるかが鍵になっていくことでしょう。

スモールグループの強化

SGは誰でも始めることができます。始める人のことを、私たちは「ホスト(世話人)」と呼んでいます。しかし、実際、SGを始め、新しい帰国者やSGに興味のある人たちが送られてきて定期的に会い始めると、いろいろな課題に直面します。JCFNでは、そのような時に、どのようにその現実を対処することができるのかの訓練を提供します。ホストとしての訓練をしてからSGを始めるのではなく、始めてから訓練をするのです。現場での訓練は非常に実践的であり、効果的です。

また、継続的にSGをしていくのに必要な資料を提供したり、SGのホストがSGをしていく中での質問や恵みを分かち合える場所を定期的に持っています。

キリストを信じる者が一人として滅びることなく永遠の命を持つためにイエス様を与えてくださった神様は、帰国者が一人としてキリストにある交わりと歩みから離れることがないようにと、このJCFNの働きを進めてくださっていると信じます。そして、そのために今、SGを通してのフォローアップを進めていますが、上記が今の現状、課題、そして可能性です。

働き手は少ない

記事の初めにも書きましたが、主事が帰国者に直接触れる機会は本当に限られています。フォローアップの現場はSGであり、SGに関わる方々によって行われています。つまり、JCFNが召されている「帰国者が宣教のために整えられる」という働きの多くは、実は、主事以外の人々によって進められているのです。

しかし、働き手は少ないのです。

あなたも、フォローアップのために祈ってくださいませんか?フォローアップのためにSGに加わってくださいませんか?SGを始めてくださいませんか?

そして、帰国者を送り出す者も、受け入れる者も、また、帰国者自身も4つのCを持つ「宣教のために整えられた」クリスチャンとなり、家族に、友人に、日本に、世界に神様のインパクトをもたらすようにと心から願い、祈ります。